自動車と私 カール・ベンツ自伝 カール・ベンツ 著

『自動車と私 カール・ベンツ自伝』

カール・ベンツ 著、藤川芳朗 訳

高級車の代名詞 Mercedes-Benz

今となっては高級車の代名詞となっているメルセデス・ベンツ。
この本は、その名前(ベンツ)の元になった人の伝記です。

社名がメルセデス・ベンツなのに、創業者はカール・ベンツ。
私は創業者の名前が「メルセデス・ベンツ」さんだとずっと思ってました。

なぜメルセデスになったのかは、会社の合併とか統合があった末のことのようですが、
今回の本の内容ではそこまで触れていないので、当記事でもスルーしてしまいます。
クルマ好きの人なら当然知っている事なのかもしれません。

高級ブランドとしての地位を確立しているメルセデス・ベンツですが、
なぜその地位を得るに至ったのか。

その根源的な思想や、創業に至るプロセスを、本人の言葉で知ることができるのが
伝記のとても良いところ。

そんなわけで読み進めていくわけですが、
やはり確固たる理由があって今の地位を得たのだなあと納得しました。

「最善か無か」

メルセデス・ベンツといえば、「The best or nothing」、
つまり「最善か無か」です。

この本を読んでこの考え方がカッコイイのと、
命を預かる乗り物を作るんだという使命感に感化されて
身の程知らずにもメルセデス・ベンツに乗りたいって思ってしまったのです。

こうした思想の元に車を作り続けているからこそ、
世界一安全な自動車であると言われているのです。

安全性を高めるためには、最高レベルのものを搭載しなければ意味がない。
コストや他の理由で次善のものを採用するくらいなら、それは使わない方がいい。
それによって救えた命を失うことになっては元も子もないってことです。

そんな潔さも感じられる考え方です。
だからこそ、メルセデス・ベンツの安全性には確固たる信頼があるのでしょうね。

世界初、馬がなくても動くクルマ

ベンツ創業者がカールさん、というのも初めて知るくらい
高級輸入車について関心がなかった私ですが、

世界で初めて、
【馬がなくても走る4輪車】
を発明した人の自伝を読んだら、もうこれはすごい。

今や数万点の構成部品が存在すると言われる自動車。
もはや精密機械ですね。

そんな自動車を構成する部品群、例えば
▪️エンジン内の着火機構(スパークプラグ)とその電源
▪️慣性力により燃焼過程以外の回転をエンジンに与えるフライホール
▪️過熱したエンジンを冷却するためのラジエーター
などなど、それぞれが複雑な機構を持つ部品について、
いちいち全部、発明しているんですね。
これには度肝を抜かれましたね。

そもそも、エンジンを動力源として乗り物に応用すること、
その理論は従来からあったが、これを実用化できる段階まで成熟させ、
実際に作り上げて市場に供給するところまで成し遂げている。

自動車は今や当たり前に存在する機械の1つとなっていますが、
たかだか100年ちょっとの歴史しかないんですね。

そのスタート地点のエピソードを、
自動車を発明した本人が語っている、ということ。
歴史的な観点からも、1次資料としても貴重なんじゃないかと思う次第です。

クルマ好きなら一生に一度はベンツ!

私もクルマオタクの端くれとして「いつかはポルシェ」なんて思ってたりしましたが、
この本のインパクトが強すぎて、それすらも霞んでしまいそうです。

「上がり」の車(人生で最後に乗る最高の車)は
メルセデスのSクラス、なんてことも言われているくらいですから、
やっぱり他の追随を許さない凄みがあるんだろうなと思います。

乗ってみたいけれど容易には手が届かない。
そういう立ち位置にいるからこそ、憧れでもありますし、
世界一安全である、という実用面でのメリットも「上がり」要素を
強化しているように思えました。

ちなみに、今はもうメルセデス・ベンツは
マニュアルトランスミッション(MT)車を作っていません。

車を安全に走らせるには、運転だけに集中する方がいいですからね。
それに人間がシフトチェンジするよりも自動化した方が速いし確実。

そんなわけで「最善か無か」のメルセデス・ベンツは、
最善ではないMTを作らないのかもしれません。

今やMTしゃは、一部のマニア向けの情緒的な装備に成り下がってしまったと
いうことなのでしょうか。。
そこは少々寂しくもありますね。

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