コンフォートゾーンの作り方【聴くだけで目標達成できる!CD付】~図解TPIEプログラム~ 苫米地英人 著

コンフォートゾーンの作り方【聴くだけで目標達成できる!CD付】
~図解TPIEプログラム~
苫米地英人 著

ちょっとブッ飛んだ内容です

著者の苫米地氏の本は何冊か読むと、基本的な考え方が理解できてきます。
すなわち、この世界は「情報」で出来ており、どの情報を認識するかで
現在の自分の状態が決まります。

自分が理想とする状態に変化したい場合、理想の自分が洗濯し得る情報を
取得する必要がある。そのためには現状の外側、コンフォートゾーンの
外側へ出ていく必要がある、ということです。

その方法は色々あるんですが、この本では特に、新しいコンフォートゾーン、
つまり自分が望む形を実現する状態を作る方法が書かれています。

理想の自分になるために

こうした考え方を踏まえて、改めて自分が理想とする状態における、
「コンフォートゾーンの作り方」
が紹介されている本です。

初めて著者の本に触れるとビックリするのですが、著者の言葉を借りて表現するなら、
抽象度が高すぎて、情報の意味を理解することができない、となります。

いわゆるブッとんだ内容、トンデモ本の類だと思われかねませんが、何回か読み、
エクササイズを実践して、時間が立って理解が自分に馴染んでくると、体感的に
やっと著者の主張がわかる、そんな本です。いかんせんクセが強い…。

著者の経歴

1959年、東京生まれ。
認知科学者(機能脳科学、計算言語学、認知心理学、分析哲学)。
計算機科学者(計算機科学、離散数理、人工知能)。
カーネギーメロン大学博士(Ph.D.)、同CyLab兼任フェロー、株式会社ドクター苫米地ワークス代表、コグニティブリサーチラボ株式会社CEO、角川春樹事務所顧問、中国南開大学客座教授、苫米地国際食糧支援機構代表理事、米国公益法人The Better World Foundation日本代表、米国教育機関TPIジャパン日本代表、天台宗ハワイ別院国際部長、公益社団法人自由報道協会 会長。
マサチューセッツ大学を経て上智大学外国語学部英語学科卒業後、三菱地所へ入社。
2年間の勤務を経て、フルブライト留学生としてイエール大学大学院に留学、人工知能の父と呼ばれるロジャー・シャンクに学ぶ。
同認知科学研究所、同人工知能研究所を経て、コンピュータ科学の分野で世界最高峰と呼ばれるカーネギーメロン大学大学院哲学科計算言語学研究科に転入。
全米で4人目、日本人としては初の計算言語学の博士号を取得。
帰国後、徳島大学助教授、ジャストシステム基礎研究所所長、同ピッツバーグ研究所取締役、ジャストシステム基礎研究所・ハーバード大学医学部マサチューセッツ総合病院NMRセンター合同プロジェクト日本側代表研究者として、日本初の脳機能研究プロジェクトを立ち上げる。
通商産業省情報処理振興審議会専門委員なども歴任。
現在は自己啓発の世界的権威、故ルー・タイス氏の顧問メンバーとして、米国認知科学の研究成果を盛り込んだ能力開発プログラム「PX2」「TPIE」などを日本向けにアレンジ。日本における総責任者として普及に努めている。

-amazonより引用-

なんかすごい経歴をお持ちです。ここまで色々書かれるとかえって怪しさが出てきます。
そして出版される本やその主張をしれば知るほど、なんかやばそうな雰囲気です。
しかし有名なところでは、オウム真理教の信者の洗脳を解いたとか、ワープロへ日本語の
入力するソフト元を作ったりとか、世の中に役に立つことをたくさんされています。

この人、頭良すぎて多分私には理解するのが難しい可能性もありますが、
少しずつ言ってる事が理解できてきて、言ってることも本当らしいということが
分かってきた、という状況です。

いわゆる自己啓発本。しかしやり方が独特。

理想の自分になる、変化する、成長する。自己啓発の目的はこんな感じでしょうか。
この本も、コンフォートゾーンを作り変えることで、
そこから見た今の自分に強烈な違和感を持つことにより、変化を促すことを目指します。

つまり、大きな括りとしては「自己啓発」と言えます。
ただ、怪しい本につきものの「◯◯するだけで…」という文言がタイトルにあります。

オマケのCDを聞くと催眠状態になり、深層意識に働きかけて自然と変化するように
なっていく、なんて理屈です。CDの内容は、なんかぼーっとしてしまう音楽でした。

この「ぼーっと」する感覚が、催眠状態へと入りやすくなる状態なんでしょうね。
瞑想状態というか、まどろんでいる感覚に近い感覚です。

巷には自己啓発本や自己啓発セミナーが溢れ、自分に合った本当のノウハウを選ぶ
判断力が必要になってきます。
一部では詐欺まがいの内容で高額な受講費用を徴収するものもあり、そういうものほど
広く評判が広がってしまいます。

自己啓発=怪しいもの、というイメージがあると、まさにコレか!と思ってしまいそうな
そんな方法論ですね。コレについtは、そんなことないんですけどね。

コンフォートゾーンを作り上げるには

この本では、苫米地氏とコーチングの生みの親であるルー・タイス氏とが共同開発した、
「TPIE」という能力開発プログラムを応用して、自己変革を起こそうとします。
(TPIE:Tice Principles In Excellenceの略。詳しくはググって下さい)

まず序盤でこのプログラムについての説明があり、また自己実現や変化を妨げる潜在意識の
仕組みについても解説があります。

潜在意識の影響を無理やり頑張って変えようとしても、恒常性の維持(ホメオスタシス)に
より元の状態に戻ってしまいます。
そこで、元に戻る状態(本来の自分だと思っているもの)、つまりコンフォートゾーンが
理想の状態(目指したいゴール)に設定できれば、ホメオスタシスの作用によって
理想の自分に変化できる、という流れです。

しかし、です。

本来、ホメオスタシスは生命の維持のための仕組みですから、人間が自分の意思で
簡単に変えられないようになっています。

だからこそ、ここでTPIEの出番となるわけですね。
TPIEは、とっても乱暴に一言で言うと、コーチングの元祖ルー・タイスのアファメーション理論を使った自己変革の一つで、
苫米地氏の機能脳科学や認知心理学の知見により洗練され、再構築されたプログラムだと言えます。

ちなみにアファメーションとは、
繰り返し深層心理に自分の望む状態を表す言葉を言い続ける方法で、ルー・タイス著「アファメーション」に詳しいです。
ぜひご一読を。アファメーション単体でも、自分が成長するには有効なツールです。

アファメーションについて理解し、実践方法も知ることができます。

努力してもなかなか変化できない人にオススメ

潜在意識に作用することで自己変革を促す、と言うことから、
強靭な意思の力で無理やり変わろうと頑張るのとはアプローチ方法が異なります。
どんなに頑張っても元に戻ってしまう場合、意思の力では太刀打ちできないほどの
強力な現状維持のコンフォートゾーンにいる可能性があります。

だからこそ、こう言う一見すると怪しそうな方法を試してみる(怪しい、怖い、と思う
ことが、コンフォートゾーンの外側に出ないようにしている、と言うことになります)。

すると、今まで絶対に選択することがなかった行動を起こしたことにより、
今までとは異なる結果が生まれてくるのです。つまり、変化します。

初めの一歩が肝心、と言うことです。

書評まとめ

この本から得られること

この本は、アファメーションの進化版、TPIEを活用した方法で、コンフォートゾーンを

新たに作り出そうとする内容です。

そのため、認知心理学の考え方や視点を学ぶことができます。
まず知識として、例えばRAS(Reticular Activating System、網様体賦活系)の働きによって、
自分が知らないことや自分に関係ないと思っている(意識に上がらない)ものが【認識できない】という
現象についても、まず「知る」ことができます。
知らないことは見つけることができない、と言う認知上の歪みなどを意識して物事を捉えるよう意識すると、
それだけで身の回りや世界の見え方が変わってきます。

この本を読むことによって、そのような認知にはフィルターがかかっている、と
言うことを知ることができます。
長期的には、こうした認知の修正がかけられることにより世界の認識が変わり、
人間関係や仕事なども、自分が望んでいる形に近づいていけるようになる、と
言うこともできます。

この本の欠点

この本はテーマと対象者が矛盾するように思います。

現状(コンフォートゾーン)から外れることができない(=従来通りの行動パターン)から、
いろいろと苦しんだり困ったりしているわけです。

ですが、従来のパターンから抜け出せないからこそ、こうした今まで接したことがない情報が
記載されている本を手に取ることが難しくなります。

逆に、こうした本を手に取れただけで、すでに自己変革が始まりつつあるとも言えます。

この本は内容としては非常に高度な技法を使っていると思われますが、誰でもトレーニング
さえキチンとできれば身につけられるような記述がなされています。

しかし一朝一夕に身につくものではないので、それなりのトレーニングが必要なところが
やや欠点とも言えそうです。

評価

この本に書いてあることが実際にできれば、思い通りの人生を歩むことができそう。
しかし実践するためには、それなりのトレーニングが必要。

うがった見方をすると、TPIEのトレーニング用にセミナー受講を促しているのか?と言う
印象も否定できないです。

意識高い系の人の中には、苫米地氏の方法論にドハマりしてしまうケースもあるようです。
内容的には素晴らしいんですが、これを理解して実践するとなるとハードルが高いような…。

評価としてはまあまあ、といったところでしょうかね。