ハガキ道 坂田道信 著 亀井民治 編

ハガキ道 人生が変わる!思いがかなう!奇跡が起きる!

坂田道信 著 亀井民治 編

ハガキ道−人生が変わる! 思いがかなう! 奇跡が起きる!

ハガキを書き続けてたら有名になった人の話

本書著者の坂田氏は、有名企業の経営者や先日当ブログでも触れた「眼鏡のとよふく」さんに
影響を与えたという「ハガキ道」の始祖とも言える人です。

著者ご本人は、自分がハガキを書き始めたのは偉大な先生方の薫陶のおかげともおっしゃって
おりますが、ここまで実業面での影響を与え続けているのは本書の著者の偉大さです。

本書のテーマは、「複写ハガキ」という書いた内容が自分の手元にも残るように書いたハガキ
を書き続けていると、多くの人とのご縁が繋がり、交流が続き、そして影響を与えあって
自分の人生をも切り開いていける、という内容です。

まさかハガキごときで…と思ってしまいますが、著者の影響を受けて複写ハガキを書くように
なったかつての小規模な商店や会社は、いまや全国はもとより世界中に顧客を抱えるまでに
なる有名店になっていたりします。

全てがすべて大きく発展するわけではなのかもしれませんが、少なくともハガキを書き続けて
いる人にとっては、必要な情報やものやお金が集まるようになって、幸福感が大いに増して
いるなあという印象を受けました。

何もない状態でも「ハガキだけは書ける」

元々、著者ご自身は病弱で仕事や勉強面でも特に優秀というわけではなかったといいます。

さらにハガキを書き始めたときには、漢字もあまり得意ではなく、一字一字を辞書で調べて
ハガキを書いていたそうです。

それでもこの方がすごいのは、ただ愚直にハガキを書き続けたということ。

私がこの方の立場であったとしたら、そもそも文字を書くのが苦手ならハガキを書こうとも
思わないということです。

それほどハガキを書き始める時には、何もなかった、何もできなかったという著者です。

そんな方がご縁のあった方々へずっとひたむきにハガキを書き続け、細いながらも交流を保ち
続けていくうちに、著者ご自身の人生にプラスになるような影響が出てきます。

数十年間も書き続けていることを一冊の本で語るわけですから、「ハガキを書くこと」と
「様々な出来事」の間には、即効性があるような印象を受けます。

しかし著者がハガキを書き続けたからこそ、少しずつ前進していき、今ある形にまで至った、
ということを忘れてはいけません。

情報の高速化が進む中での「ハガキ」の存在感

本書で勧められている「ハガキ道」ですが、これは現在のように高度な情報化社会に突入する
前から継続されていたものです。

当時は文字のやり取りといえは手書きのハガキか手紙、そして意思の疎通を図るなら電話など
が普及してきています。

今でこそ「手書きのハガキや手紙のあたたかみ」という視点で見直されてきてはいますが、
電子的情報のやりとり以前に、元々直筆のハガキ・手紙のやりとりというのは、リアルな人間の
温かみが宿っていたのかもしれません。

であればなおの事、現在では文字を手書きする機会なんてクレジットカードのサインする時
くらいですから、意識的に手書きの文字で気持ちや考えをやり取りすることが大切になって
くるのではないかと思うのです。

相手を思いやるあたたかい言葉も、便利なツールになればなるほどに気持ちを正確に伝える事
が難しくなるように私個人は感じています。

また、入力・送信が簡単かつ便利に行えるために、深く考えて失敗しないように文章を書き上
げるという緊張感の欠如も感じられます。

こうしたことも相まって、他人に書ける言葉が薄っぺらくなってしまっているな、という風に
自分の発する言葉への反省点も気付くことができてきました。

手紙ではなくハガキ、そして手元に複写を残すこと

昔に比べて感情のコントロールが苦手な人が増えている、などとも問題視されますが、これは
コミュニケーションにおける熟慮、相手に伝える前によく考えて、限られた紙面で過不足なく
伝えるにはどうすればいいのかを考える時間がなくなった影響かもしれません。

そんな時代に変わってきたからこそ、ビジネス的にも、個人的な人間関係構築の上でも、
敢えて「手書きの文章」を利用することもアリなのかもしれません。

特に「ハガキ」という限られたスペースに詰め込まれた、熟慮に熟慮を重ねた、相手を慮る、
思いやりに溢れた文章。

このように考えて見ると、「ハガキ道」というのは、本来の人間同士の繋がりを強化する、
実に理にかなった優秀なツール、時代を超えて活用できるツールなのだと言う事ができます。

著者が言及されている、はじめにハガキを書くことを提唱した先生の慧眼には心服しっぱなし
でありました。

ハガキ時代の効果を生かすことに加えて、本書でもたびたび触れられていますが、「複写」を
残すことがやはり肝になってくるのでしょう。

人は他人からのあたたかい言葉、心に深く響いた言葉というのは、強烈に刻み込まれます。

一方で、自分で何気なく発した言葉が、受け取る側の人生をも変えてしまうほどの影響を与え
てしまうこともあります。

ここから言えることは、大抵の場合、言葉を発した側は忘れているということです。

別に忘れても言葉を受け取った側は感謝しっぱなしだから困りはしないのですが、時間を開け
2回目、3回目と気遣う言葉をかけられる時に、自分の状況を覚えていてくれるというのは、
非常に嬉しく感動するものです。

それを可能にするのが「複写ハガキ」なのです。

複写ハガキで記録を残しているから忘れてもOK!なんて言うつもりはありませんが、相手に
伝える言葉を、自分の手元に残しておくということは、相手への適切な言葉選びのセンスも
磨かれていきます。

そして記録に残して忘れないようにしてくれている、ということも、相手にとっては、尊重を
されている実感を与えてくれるように思います。

人はだれもが自分だけは大切に思っているものですが、それを他人からも追認されることで、
認めてくれた人に対しても同じように認めようとしてくれます。

本書を読んでいてこのことに思い立った時、もう複写ハガキを書かないという選択肢は無いな
とまで思うほどでした。

あとはどんな人に向けて書くか。

まずは家族にあてて書くのがいい、と著者は言っています。
たしかにそうなのですが、改めて何を書けばいいのかと考え込んでしまいます。
だからこその家族へのハガキということなのでしょうね。

なんにしても書かないよりは書いた方が言いに決まっていますから、家族に向けて書けないの
ならば、抵抗なく書ける相手から書いてみるのもいいかもしれませんね。