資格試験に忙しくても受かる人といつも落ちる人の勉強法 鬼頭政人

見た目が派手な本に惹かれて

本の外見や目次から見た構成が神田昌典氏の本のようだと思った第一印象。

この本が気になって買ったのは、まさにこの本の戦略にハマってしまったとガッカリした。

そももそ本書が気になったのは、まさに「資格試験」を受けようと受験勉強を始めたばかりだからだ。

そして受験勉強を始めた時にいつも思うのが、「今のやり方でも大丈夫だろうか?」ということ。

まさに本書の「受ける人」と「落ちる人」の対比は、自分が落ちる人になりはしないだろうかという不安を煽ってくる文言だ。

そこに捕まった。

だが、購入してしまったので読まないのも勿体無いので読んだ。

試験に挑戦するにあたって大切にする考え方なども詳しく書いてあるが、これは試験慣れしていない人向けの内容だなというのが正直な感想。

それでもこれから資格試験に挑戦するにあたって、勉強を始める前に再確認できてよかったと思うところもある。

この本を手に取り、流し読みして売ってしまおうと思っていたので、当初の印象はその程度だった。

まあ、買っても無駄ではなかったかなと思う。

学習開始時には学習計画を作れ

本書の中で、差し迫った試験がある人に対してとても役立つ部分。

それは学習計画を立てろということと、具体的な学習方法の列挙だ。

学習計画はスクールなどに通えば強制的にその通りに進んでいくので考えることは少ないが、独学の場合はこの計画が非常に重要だ。

全体像の把握や必要とする勉強時間、その中でいかに効率よく知識の定着を図るのか。

またその到達点の確認基準。

これらが曖昧なまま勉強に入ると、自分がどれだけの力がついて、これからどれだけのことを勉強すればいいのかがわからなくなる。

結果的に負荷の少ない、すでによくわかっている分野ばかり勉強するという無駄が生じる。

本書では計画を立てることの意義からその運用、柔軟な変更やリカバリーの方法までもが短い章の中に網羅されている感覚だ。

学習計画は重要であるがそこまで細かく突き詰めるものでもなく、必要最低限のものがあれば良い。

よく計画作りにのめり込み、計画ができただけで勉強したつもりになってしまうケースがある。

そうならないためにも、本書の計画の立て方を参考にするのはとても役に立つ。

私も今回挑戦する行政書士では、その学習内容の膨大さから学習計画の必要性を強く感じていた。

しかし勉強する時間を確保することを優先していたばかりに、あやうく無駄な学習時間を浪費してしまうところだった。

本書が計画作りのよいきっかけになった。

過去問それは試験勉強の王道

本書が触れている勉強方法は、過去問に始まり過去問に終わると言える方法だ。

これは私も大いに賛同できる。

試験対策は問題演習をどれだけやれるか、過去問の「型」を如何に読み解いて対策をするかによるのだ。

自分の受験経験や資格講座の運営経験からも、それは揺るぎない事実だと言える。

だが、まったくの未知の分野の資格に取り組む際に、まずは知識をインプットしてからだという意見もある。

これは一見正しいように思えるし、初心者向けのスクールでも知識のインプットから授業が始まるパターンが多い。

しかし効率的な勉強という視点では、これは非常に無駄になる可能性がある。

脳は主体的に知識を取りにいかないとなかなか定着しないもの。

だから一方的に授業を聞いたり、漫然とテキストを読んでいるだけでは、勉強している気になるだけで成果としてはほぼ何もないことになる。

対して問題演習や過去問をやりながら、わからないことを調べながら学習すると、理解も深まり記憶も定着しやすい。

過去問に取り組む前にテキストを読むとして、その目的とするところは、試験の全体像を大まかに把握することや、どんなことが必要とされる知識なのかを俯瞰することにある。

本書での説明を読み進めていくと、まさに私が肌感覚で感じていた試験対策の方法が見事に言語化されていた。

言語化・再現性が本書の肝

当初、表紙の派手さに引っかかった、損したかもしれないなどと思った自分を恥じたい。

この本は、試験慣れした私でもかなり納得する内容だし、その理解を理由を含めて深めてくれる。

資格試験の経験がある程度蓄積してくると、その合格体験から感覚的にコツのようなものが身に付いてくる。

しかしこの本に書かれているように言語化して再現性を持たせることで、その方法がノウハウとして確立でき、新しい試験に挑戦するときにも自信を持ってその通りに勉強を進めることができる。

そのことに気づいた時に鳥肌がたってしまった。

一見するとだれでも思いつきそうな試験対策のセオリーが書いてあるだけだが、このことを言語化して再現性を持たせることができるのは、この著者の経験や知見によるところが大きのだろう。

私自身が試験対策勉強をしているからこそ、本書のテーマを自分ごととして認識できたことも大きいと思う。

そしてこのタイミングでこの本を見つけて購入できたことを幸運に思う。

今回の行政書士試験は、この本の内容を参考にしながら学習計画を立てて一発合格を目指したい。

資格試験に「忙しくても受かる人」と「いつも落ちる人」の勉強法

鬼頭 政人 大和書房 2021年12月11日頃
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