貧乏はお金持ち 「雇われない生き方」で格差社会を逆転する

貧乏はお金持ち 「雇われない生き方」で格差社会を逆転する (講談社+α文庫)

「貧乏はお金持ち」という状態を作り出す裏ワザ的手法

この本は以前、感想文を書いた『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』で紹介された「マイクロ法人」の具体的な運用方法にフォーカスして記述されているノウハウ書みたいな本です。

マイクロ法人と自分という個人を上手く使い、法人と個人は帳簿では貧乏なのに、実は結構豊かな生活ができている状態、というのを上手く運用する方法が書いてあります。

この方法は『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』でも言及されているように、制度の隙間とも言える点をついたものとも言えるでしょうから、いつまでもこの状態(個人事業主や個人商店に有利な制度)が続くとも限りません。

ただ、今の会社員のように無知(自分で税金や社会保険の支払いをしない人)な人から絞り取る形が続く限りは、自らの身を守るためにも知っておいた方がいい知識でもあります。

そしてこの本を読んで新たな視点を身に付けることが、この本の知識を丸々インプットすることよりも重要なことで、今後マイナンバー制度が広く国民に行き渡り(場合によっては義務化されたりして)、制度が変わってきたときに、自分の力で対応できるようになるために有効である、ということもできます。

この本と『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』を読んで、私は自分がいかに無知でこれまでに何もしてこなかったか、を痛感しました。

前職はいわゆるブラック企業と言っても差し支えないところでしたが、この本に書いてあるような交渉ができれば、低リスクで人間を使い倒したい組織からしたらきっと上手くいったのになあと悔やむ部分もありました。

制度的にきっちりしている大企業でも、多様な働き方が推奨されている昨今の社会状況ならば、この本に乗っている内容のうち、少しずつ実現していくことも可能なのではないかと思える内容です。

もっと早く読んでいればなあ、とやっぱり悔やまれます。

国家に頼るな、道具として使い倒せ

今でこそ国家は福祉政策や社会保証制度の運営元として、国民生活を保護する役目があるような感じになっていますが、この国家に守ってもらおうという発想をまずは手放さないといけません。

会社員で飼い殺されている時には、めんどくさいことは会社の人事部とかがうまいことやってくれる、という呑気な気分でいましたが、本当は税金のこと、年金のこと、健康保険のことなどと国絡みの集金システムのことを知らないとマズいことになります。

初めて会社を退職した時にはなにがなんだか分からず、やめたら給料がもらえなくなるからバイトでもしようって思っていたらそれだけでは生活にならないことが次々と判明していきました。

国民年金に健康保険(国保にするか任意継続か)、そして住民税。

年度の途中で退職すると残りの税金が一気に請求されるので、なけなしの貯金は一瞬で溶けてなくなりました。

退職して休養しようと思っていた資金がなくなり、失業保険も3ヶ月先までもらないことが確定し、休むまもなく急いで就職、そしてブラック企業へとめでたく入社となるのです。

このように会社員でいることによって知らなくても生きていける情報については、自分から積極的に情報を取りに行かないと何にも教えてくれません。

なぜなら、知らないままの方がたくさんお金を吸い取れるからです(国が)。

だからこそ、こういう本を読み、自分は関係ないと思わずに(会社員でいいることを選ばせ続けるためのプレッシャーとして、難しくて複雑で失敗すると追加でお金が取られるような怖い感じの雰囲気がある)しっかりべ今日すること。

そして勉強した知識を使って、自分の資産は自分で守り、さらにはそのために国家や制度をフル活用することがとっても大切なことなのです。

そのための第一歩と言うべきか、「マイクロ法人」という会社員としてボーッと生きていれば絶対に自分とは関係ないと思うであろうものを作って活用する、という知識を入れることは、これまでの生活から抜け出す重要なきっかけとなるものなのです。

いつか自分も「マイクロ法人」を立ち上げて合法的に節税し、自分の使えるお金を事業へ再投資できるようにしてくんだと思うことで、独立や自分のやりたいことの具現化へと大きく前進する力を得ることにもつながります。

自由に生きるための武器として

この本のコンセプトは「自由に生きることは素晴らしい」。

知識を身につけ、何かに依存しなければ生きられない状態から脱却することは、自分の意思で判断して決めていけると言うことに他なりません。

ずっと判断することを人任せにしてきた人にとっては、自らの責任において判断し、その結末まで自分が負担するということは、とてつもなく重いことと感じるかもしれません。

一社会人として、1人の大人としてその生をまっとうするには、本来はすべて自己責任であり自分が決めて動くことが当然とされます。

そういった責任ある立場には、本来は自分の手でお金を稼ぎ始める社会人デビューの時に経験すべきものなのですが、会社員として飼い殺しにするためなのかわかりませんが、自ら判断してその責任を負うということがなされていませんでした。

一方で責任を負うということの裏返しは、自分の意思を発揮して、自由に決められるということです。これは主体的に生きることにつながります。

現在社会問題として注目されている派遣切りや雇い止めなどの問題がありますが、これは会社や組織への完全な依存によって奴隷状態と言ってもいいくらいの不自由さを強制されているために起こることだといえます。

そんな人たちも、会社にしがみつくために使っているその思考を、少しでも会社からの依存を脱却するため、例えば本書にあるようなマイクロ法人を立ち上げてそこ経由で、プロジェクト単位で仕事を受けるなどの工夫をしてみて欲しいのです。

この本は自由に生きるためのツールを提供していると同時に、それらを活用するための価値観の転換をも提案しているように感じられます。

著者自身も雇われの身から、マイクロ法人を活用して今の立場へと発展してきているといいますから、ご自身の経験を元にかつての自分のように自由さが制限されている人々へ向けたアドバイスでもあります。

そうしたプロセスを経て本書にあるようなノウハウを生み出し、これを活用した結果としてこれをオススメしてくるということは、少なくとも著者自身は価値感の転換をして後悔はしていないということです。

本書を手に取るような人が、苦しくても自分がよく知っている、会社員としての価値感ん必死にしがみつく生き方を選ぶとも考えにくいですが、もしも一歩踏み出す勇気が足りないという場合には、この著者が辿ったプロセスを想像してみてください。

本書を手に取り読んだ方が、1人でも多く自由な人生を歩まれますように。

そして私自身も自由な人生が歩めますように。

とにかく勉強を継続し、実践し、反省して改善していく日々を継続していきましょう。