シリコンバレー式自分を変える最強の食事 デイヴ・アスプリー著

シリコンバレー式 自分を変える最強の食事

 天才が考えた”完全無欠”な痩せるための食事

シリコンバレーで成功を収めた著者が、自分の体をも完全なコントロール下におこうとして、
入力(食べるもの)と出力(体の変化)を厳密に数値化して編み出した、健康にもプラスに
なる(はずの)完全無欠な食事法が書かれた本です。

これまでに様々なダイエットをして失敗した人でもうまくいくであろうとのことですが…
なお、どんなダイエット本にもこのような文言は書いてあるので、鵜呑みにはできません。

本書は2015年に出版され、コーヒーにバターを混ぜる、いわゆる「完全無欠コーヒー」を
世に紹介した本として有名(らしい)。

私は本書を通読し、完全無欠コーヒーがどんな目的で、どのような作用を目指して飲むのかを
理解した上でネット上の記事などで作り方とかを調べたが、そのときに目についたのは、
「バターコーヒーを飲むと痩せる」という、部分的に切り取られた内容の記事でした。

バターコーヒー自体はバターという高カロリー食品が含まれており、これまでの食事にプラス
して飲んだら痩せるわけないです。

で、この方法では痩せないという記事を書いている人が散見されました。
そりゃそうでしょ…。

この本の方法はヤバイくらい痩せる。でも…

私はこの本を読み始めた時、体重が90kg目前まで増えていました。
糖質大好きで白飯をとにかく食べる習慣があったんですね。コスパいいし

しかし体重が増えすぎて、腰や膝が痛みだし、また食後に吐き気(食べ過ぎ)、
下痢(食べ過ぎによる消化不良)、偏頭痛(人工物食べ過ぎ)などなど、様々な
不調にも悩まされていました。

そこで、この本の方法を試してみようと思い立ったのでした。
で、実際にコーヒーにバターを入れて、すごい速さで回る泡立て器みたいなマシンで
混ぜて乳化させるんですが、味がすんごい苦手。

コーヒーもバターも好きなのに、混ぜると頭痛がする様な味に。
私の好みがそうだったのでしょうが、これには参りました。

でも、痩せる為に2週間ほど続けました。
(もちろん朝食を食べる代わりに、です)

そして2週間経ったが…

本書には完全無欠な、いわゆる糖質制限食のようなメニューが提案されています。
しかしどれも日本で作るには材料の調達がめんどくさいこと、そして手間とコストが
かかることが問題でした。

ですから日常のなかでできる範囲で似た感じのものを自炊し、様子を見ました。
(食物のカビとか添加物を摂ると心拍数が上がるから、コーヒー豆は水洗式がいいとか
バターは牧草を食べて育った牛(グラスフェッド)のバターがいいとか。私はとりあえず
そういう細かい仕様はちょっと緩めました)

本書はこれらの食事を続けていると、2週間でまったく違う世界、すなわちパフォーマンスが
劇的に向上したり、世界の見え方が変わってくるなどとあり、さらには体重が1日200gずつ、
確実に減っていくともありました。

体重は確かに1日200g、すなわり14日(2週間)で2.8キロ減ったんです。
これはすごい本だ!そう思いました。でもね。

体は重いし料理は面倒だし材料は高いし…

まあ、収入が激減というか止まっている私にとっては継続が無理なんですね。
それなりの品質のものを揃えようとすると、なんかみんな高いんですよ。

そしてなによりも非常にめんどくさくて、そして極端な食生活をしていると、つい誘惑に
負けて黄色い看板のラーメン屋さんで味濃いめにしてしまうのです。

この本のメニューを毎日作ってくれて、かつコストも安ければいいのになあ、
と切実に思いました。

一人暮らしでものぐさで自炊習慣がない、ややおデブで怠惰な中年男性には、
この本のメソッドは実現が困難でした。

ただ、痩せる効果としては劇的です。

ちゃんと本に載っている通りのメニューを作り、指示を忠実に守ることができるなら、
必ず痩せるでしょうし、それだけではなく健康でバランスの取れた体にもなれます。

著者が言うには、精神面でも変革が起こるようですが、そこまでは私にはわかり
ませんでした。

というか、自堕落な生活を長く続けた結果がおデブな体なわけです。
こういう本の指示通りに食生活を改善できるほどストイックならば、そもそも太らない…。
こう言う思考が、より怠惰で奔放な食生活を引き寄せているでしょうね。

やはり外部からの強制力が欲しい…。

痩せるにはカロリー制限より糖質制限か

本書ははっきり糖質制限食だとは書いてなかったと思いますが、代わりに脂質をしっかり摂り
必要なエネルギーを得ることが大切と言っています。

これまでのダイエットといえば、カロリー制限が主流でした。

しかし最近はカロリーよりも糖質をコントロールするほうが重要では?という流れになって
きている様です。

体内で脂肪が蓄積されると太る、というわなので脂肪を敬遠したくなる気持ちは
よーくわかりますが、蓄積されにくくエネルギーになりやすい脂肪をとった方が、
いろいろ良いことが期待できそうです。

結局糖質制限する理由も、穀物がうまくて食べ過ぎちゃうのをやめさせるためのような
気がしないでもないですが、糖質を絶って脂肪をエネルギーに変換する体内の仕組みが活性化
するように働きかける意味も、糖質制限にはあるようです。

エネルギー変換しやすく、余ったら脂肪として蓄積しやすい糖質は、やはり生存にとっては
重要な物質なのだと思います。
だから異様においしく、もっと食べたくなってしまうのです。

そこをなんとか乗り越えて、というか思考を切り替えて、農耕以前の原始的な食生活に似た
たんぱく質(肉、魚、貝など)と少量の木の実やナッツを食べる食習慣を主流にしていく、
ということが体にとっては負担が少ないのかもしれないですね。

私はその後、結果にコミットする個人トレーニングを行うジムに行くことになりますが、
やはり糖質を抑えてたんぱく質と脂質でカロリーを摂る様に勧められます。

ここの指導には医師や管理栄養士も関わっていることもあり、かなり信憑性が高いです。

やっぱり人体を正常に動かすためには、穀物を主食とするよりも肉や魚を多めに食べ、かつ
微量元素を摂る為に野菜を適量食べることが求められるのでしょう。

こうした食事が世界的に認知された時、食料問題の形がまた変わってくるんでしょうか。
なんだか人類の深い業を感じます。