”古本通”の著者ならではのディープな古書業界本
古本が好きで古本屋に通い詰めるような本の虫にとって、いつも訪れている古本屋がどんな風に運営されているのかは、かなり気になるテーマです。
また、自分が読むための本だけではなく歴史的な価値がある本のコレクションや、埋もれた貴重な本を見つけ出すことを喜びとする古本ファンにとっては、プロの目から見た探索のコツについても知りたいと思うところ。
本書は長年にわたり古書流通に関わってきた著者が、ある種の独特の世界でもある古本の世界を味わい尽くすための秘訣のようなものを語っています。
間口の広い、かと思えばハマればその奥深さに圧倒される世界でもある古本。
そんな味わい深い古本の世界をじっくり楽しみ、そしてさらに深く楽しみ味わうためにも、”古本屋側”からの視点でもある本書、一読の価値アリです。
著者について
樽見 博(たるみ ひろし)
1954年茨城県生まれ。法政大学法学部政治学科卒業。79年日本古書通信社に入社。以後、月刊「日本古書通信」の編集、『全国古本屋地図』の編纂などに従事。神保町生活26年、古本との生活が生涯の半分を超える。2004年、私家版『古本ずき』を刊行。
奥付
平凡社新書318
古本通 市場・探索・蔵書の魅力
発行日-2006年4月10日 初版第1刷
著者-樽見博
発行者-下中直人
発行所-株式会社平凡者
印刷・製本-株式会社東京印書館
装幀-菊池信義
ISBN 4-582-85318-8
NDC分類番号024.8 新書判(17.2cm) 総ページ208