人を操る禁断の文章術 メンタリストDaiGo 著

人を操る禁断の文章術 メンタリストDaiGo 著

“たった1行で、人は踊らされる”

かの有名なメンタリストDaiGoさんの著書。

相手が自由に都合よく想像してくれるように、こちらからは余計な言葉を投げかけない、
というのがキモでしょうか。
このサブタイトルからもわかるように、コピーとしてとても目を引きます。

「人を操る」「禁断」という、多くの人が望んでいるが背徳感も共に感じるような、
そんな言葉を選んでいるあたりがさすがというところです。

Amazonのレビューには、「よく見るような事が書いてあるだけ」「新鮮味がない」等の
書き込みがありますが、確かに内容としてはごく当たり前のことかな、と思う事が書いて
あります。得てして真実とはシンプルなものです。

しかしそれが実際にできているのか?と問われれば、甚だ疑問と言えます。

本書は、メンタリストDaiGoさんが、多くの人に対して文章を書くことは怖くないんだ、
難しくないんだということを伝える事が目的なのかなとも思えます。
文章表現が得意な人も、そうでない人も、本書を一読すれば目からウロコが落ちます。

知っていたとしても、ああそうか、整理するとそういう事なのか、と納得でき、
すぐさま実践したくなるような事例も満載です(ビジネスメールなどは特に)。

著者について

メンタリストDaiGo(めんたりすと・だいご)
人の心を読み、操る技術”メンタリズム”を駆使する日本唯一のメンタリスト。
テレビ番組への出演多数。外資系企業の研修やコンサル、教育誌への連載なども手がけている。
主な著書は、『メンタリズム 恋愛の絶対法則』(青春出版社)、『実例 図解版 メンタリストDaiGoの相手を意のままに操る「話し方」入門』(ワニブックス)、『これがメンタリズムです メンタリストになれる本』(幻冬社)、『一瞬でYESを引き出す 心理戦略。』『男女脳戦略。』(ともにダイヤモンド社)など。著書は累計で80万部を超える。

本書は、人の心を操る「言葉と文章の絶対法則」を、著者が初めて明らかにした1冊となる。

-『人を操る禁断の文章術』カバーより引用-

とても有名で、本書の帯にもすでに10万部突破と書いてありますから、改めて著者について
書く必要性も低いとは思います。しかし主な著書や、自分自身を紹介する文章にこそ、この人
が実践しているスキルが現れているのでは?と思い引用しました。

多くの著者が箔をつけるために、有名大学卒業だとかMBA取得とか書くのは当たり前ですが、
この方は著書では上記のように華々しい実績を書き、Amazonの著者紹介では「猫2匹と月
300冊の本を読む本の虫」という、対照的なインドア的な印象を受ける事が書いてあります。
(と言っても月300冊読むっていうのがもう(いい意味で)変態レベルですが)

本文以外にも、「メンタリスト」というからには、注目すべきスキルやノウハウが詰まって
いる、そんな印象を受ける本でもあります。

本書の内容

本書で印象に残ったというか、柱となる考え方は3つです。

「書かない」3原則で人を操る
人を動かす7つの引き金で、何を書けばいいのかもう悩まない
あとは5つのテクニックに従って書くだけ

-本書「目次」より引用-

なんというか、頭いい人が書く本って本当にわかりやすい。
数字を絡めて、先に脳内の認知として大まかな地図ができるんですね。

最近のビジネス書とか、売上目当ての本ではやたらと数字を使います。
「〇〇できる7つの法則!」みたいなやつですね。

この人がその走りなのか、単に編集者がそういう構成にしたのかはわかりませんが、
本書でも「3つの原則」「7つの引き金」「5つのテクニック」という、
「なんだそれだけでいいの?」って思わせてわかったような気にさせるのがうまい本です。

実際に本書では、その通りにやることに対してもハードルがかなり下げられています。

だからレビューで低評価が出てくるんですね。バカにされているように感じるようです。
ただこの本の書き方でバカにされているように感じてしまうのは、自己肯定感が低すぎでは…
と心配になるレベルです。嫌味な感じを私は受けませんでした。

本書の肝になる考え方に沿って文章を書く

本書のすごいところは、一見するとその辺のビジネス書のような体裁ですが一瞬の清涼剤的な
使われ方をする一方で(文句なしに高評価つけちゃう人とか)、
「できそうだな→やってみようかな→やってみた→できた」
の流れを誘導してくれるところです。

メンタリストの面目如実と言ったところでしょうか。

「書かない3原則」で人を操る

文章表現は、正しい言葉づかいで、誤解のないように詳細な説明を、事実に従って書く。
というような考え方が主流というか支配的です。
学術論文なんかは誤解されてはいけないし、事実を正確に書かなければいけません。

学校教育で施される文章の教育とは、この学術論文を書くための指導なんじゃないかと思う程
間違いや不正確な表現を嫌います。私もそれで国語、とくに文法が嫌いになりました。

しかし文章は、自分を含めた人間に、何かを伝えるための手段であり、その目的は
こちらの望む状態を相手に惹起させる(行動させたり、考え方を変えたり)事です。

正確な文章で隙がない内容なら、その通りにしか受け取れず、最高でも100%です。
ところが、言葉足らずで相手に考えさせる余地を大きく残しておくと、そこを相手にとって
都合よく補完して認識・理解に繋がるといいます。

これは確かにその通りで、日本人の会話では常に行われているもの。空気を読むというやつ。
文章になると行間を読むというやつですね。

改めて整理されると非常にスッキリ理解できます。

この概念についても例示されているので、なんとなくわかっている状態から具体的な理解へと
ステップアップすることが可能です。

概念として理解、事例で具体化

出来のいいビジネス書全般に言えることかもしれませんが、概念を提示するだけでなく
理解するためのサポートがあり、それを深めるための例示がある流れ。

これは本を書く人からしたら当たり前なのかもしれませんが、本書ではすんなり頭に入る
感覚が得られる構成でした。

他2つの柱についても(人を動かす7つの引き金、5つのテクニック)、文章を書く習慣がある
(仕事していれば多かれ少なかれ書いているはず)人なら、ああそのことね!ってすぐ腑に
落ちるような事ばかりです。

それを意識化して、自分が主体的に使いこなす事で有能感が生まれ、行動することに対する
ブレーキ要素を軽減してくれる、という仕組みの本です。
何はともあれ、本書が売れている理由がよくわかります。

本書から得られること

上述のように、本書は文章表現におけるブロセスの明確化、そして主体的な文章作成の姿勢を
身につけさせてくれる本といえます。

本書を読み、実践すること。どんな本でもそうですが実践です。
特に実践については、嫌が応にも毎日の仕事の中でやらざるを得ないものに、本書のノウハウ
を活用すればいいだけです。

その事にわざわざ気づくように、ビジネスメールを例文として使っています。
人が新しいことを知っても行動に結びつき難いことも理解している著者ならではの内容です。

本書を読み実践を続けていると、文書を書く事に対する精神的なマイナス要因が軽減され、
積極的に文章表現に取り組み、結果として文章力や会話力が向上するといえます。

本書をオススメする人

文章表現に苦手意識がある人、仕事で文章を書かなければいけない人
人の心に響く文章を書きたい人、広告制作担当者、コピーライター

書評まとめ

よく売れる本にはそれなりの理由があるという事です。
大抵は表紙のコピーが目を引くとか、センセーショナルなタイトルだったりします。

本書も「操る」「禁断」というソソる言葉と、多くの人が苦手としている「文章術」という
言葉の組み合わせで、つい手にしたくなるような装丁となっています。

そしてメンタリストDaiGoが書いている、というブランド。

この人が書いた本なら、意のままに人を操れるテクニックがあるに違いないと思わされる、
著者の戦略の狡猾さ。

そういう総合的な要素を含め、この人頭いいなあ、と改めて感心してしまいました。
今の自分とでは天地の差です。

でもそれは固定されたものではな、いくらでもひっくり返す事も可能。
そういうこと(モチベーション低下の防止)も、本文中ではあるが文例の中で示して、
読者に対してのメッセージ性を感じさせない部分で記述し、無意識のうちに入り込むような
工夫も感じられています。
そういう意図かは不明ですが、私はそう受け取りました。

徹底的に人間の心理を見抜かれている感じがするので、あえて分析的にならないで、
著者が導く通り、もう騙されてもいいやって思うくらいに素直に本文を読み、指示に従う事が
本書をはじめメンタリストDaiGoさんの著書を活用する秘訣かと思いました。

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