必ず役立つヒーリングの基礎とマナー 河本のり子 著

必ず役立つヒーリングの基礎とマナー
河本のり子 著

ヒーラーとして必要なことを網羅

この本は、ヒーリングを生業とするプロのヒーラーが、
その仕事を遂行するにあたって必要とされることが非常に丁寧に書かれています。

ヒーラーにとって必要というか、人としてこういった配慮等も必要と言えるものが多いです。
ヒーラーという仕事の性質上、クライアントとして来訪する人はデリケートな状態です。
だからこそ、特に注意深く対応する必要があります。

そういった心構え的な事も、非常に丁寧かつ詳しく書かれ、親切な本だなと感じました。

アマゾンなどのレビューでも評価が高い理由は、この本が想定している読者層の心に
刺さりやすいアプローチをしているせいもあるのかもしれませんね。
私もとても読みやすく共感できる内容でした。

この本が対象としている人

ヒーリングを提供する人に多いな、と感じるのは、ご自身も過去に苦しんだ経験をお持ちで、
提供しているヒーリング技法で救われたというケースです。
自分が苦しんで、そして抜け出した。
その経験を生かして他に苦しんでいる人を救いたい。
そもそも心理的な問題で苦労しやすい方は、他者への思いやりや気遣いが細やかです。
平均的な人よりも敏感で、良くも悪くも影響を受けやすいからこそ、
ご自身もクライアントとしてヒーリングを受けた経験があるのでしょう。
つまりヒーラー向けの書籍ということは、そういった繊細な方々へ向けて、
仕事を続ける上での大変重要なアドバイスとなりうるものです。
私自身も過去に精神的に潰れたことがありますが、この本の内容は日常の対人関係を
構築・維持する上でも、大いに参考になる部分がありました。

ヒーリングって、なんだかアヤシイですよね…

この世界(ヒーリングとか、目に見えない現象を扱う人たちの界隈)に慣れ親しんだ人なら、
ヒーリングがアヤシイとか詐欺っぽい、怖い、なんていう先入観はほぼないのでしょうが、
私含めて世間一般では、まだまだ眉唾ものでもあります。

この本がすごいなあと思ったことは、著者(自身もヒーラーだそうです)が自ら
「アヤシイから普及しないんだよ!」
と、ヒーラー向けに警告しているところです。

自分が救われて感動して、身につけた技法です。
多くのヒーラーさんは、自分がなんかアヤシイ術使いだと思われるなんて
露ほども思わないのではないか。実際はわかりませんが。

全員が全員そうではないと思いますが、自分が入れ込んで身につけてスキルを、
改めてアヤシイものだと自省する機会はなかなかないんじゃないでしょうか。

この本の著者は、ヒーリングで生計を立てる上で必要なことを説いているに過ぎませんが、
とても大切で、かつ見落としがちな事にもきちんと言及しているんです。

私も読んでいる途中で、そういえばアヤシイよな、と思いました。

しかしこういう本を読むほどですから、抵抗感は薄まっています。
その盲点を突いて、先回りして指摘してくれている点が、全てのヒーラーが
読むべき本であると思わせるに至る大きなポイントなのです。

ヒーリングは数あれど…

ヒーリング自体、物によってはアメリカの看護師さんが現場で活用していたり、
暗示のような形で痛みの軽減に応用されていたりするそうです。
一方で日本では、そういった場での活用なんてまだまだ考えられない状況です。

とってもアヤシくて、しかも本当にインチキや詐欺も横行しているものだから、
全て一緒くたにして「アヤシくて危ない」ものだと思われている現状です。

本の中では、どうして効果が抜群に現れるヒーリングが普及していかないのか、
そのあたりのアヤシさと絡めて説明してくれています。そういった目で見られているのよ、
ということを忘れず、常に意識して活動する必要があるんだということですね。

「ヒーリングの基礎とマナー」というタイトルでもあるように、基礎とマナーなんです。

ヒーリングを行う、つまりビジネスとして行なっていく上でのとても重要なアドバイスが、
ヒーラーを対象として、これに特化した形で書かれているので、現役ヒーラーのみならず、
これから開業を考えている人にも有用な本であると言えます。

私自身もヒーリングを習ったことがありますが、仮にその技法を提供するとしたら、
この本は大いに参考にして活用したいと思わせる内容でした。おすすめです。

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