呼吸で心を整える
倉橋竜哉 著
呼吸は顕在意識と潜在意識の架け橋
この本は、「呼吸」をコントロールすることで心を整えましょう、という本です。
様々な呼吸法が紹介されているのですが、そもそも呼吸によってなぜ心に作用する
ことができるのか?ということにも触れています。
人間が生きているのは、無意識のうちに心臓などの臓器の働きや体温調整などが
自動的に行われているから、というのはご理解頂けると思います。
実は呼吸も無意識のうちに行われているもので、
「あっ、今息吸うの忘れてた!」
なんてことにはならないのです。
一方で、自分の意思で呼吸はコントロールすることもできます。
そのため、無意識と繋がる、影響を与えるには、呼吸をコントールすることが
非常に有効であると言えるのです。
この本を書いた人
元々、マインドマップという、次々と連想される言葉を繋げて、
思考を整理しようとする技法を教えている人だったと記憶しています。
また、毎日欠かさずメルマガを書いていて、仕事前に読むと意識が変わるので
数年前から購読しています。
メルマガの中でも触れていましたが、呼吸法を学びはじめ、その効果に
感動して自ら教えるようになった、という流れでした。
その後、もっと広く体系的に呼吸法を広めたい、という思いがあり、
本書を書くことになり、メルマガでそれを知った私は発売日に書いました。
心の状態が呼吸にも現れる
呼吸は生きていくのに必須の行為ですが、心の状態にも大きな影響を受けます。
例えば緊張して息が浅くなったり、
お風呂に浸かった瞬間に唸り声とともに大きく息を吐いたり、などです。
心の状態で身体に影響が出ている、その分かりやすい例が呼吸と言えます。
だから身体が自分の望まない状態になっているとき、
(緊張している時、体調がすぐれない時など)にも、
呼吸に意識を向けてみましょう、という提案です。
上述したように、生命維持に必要な身体の動作ほぼ無意識です。
自分が居眠りしてる間に心臓も居眠りするわけにはいかないですし、
今日はだるいから消化吸収はお休みです、なんてことになったら餓死してしまいます。
私たちが意識している「顕在意識」は実はほんの一部に過ぎず、
その何倍もの働きを担っている潜在意識(無意識)が生命維持を担っています。
だから、意識とは関係ないところで勝手にやっててくれるんですね。
しかし呼吸に関しては、意識が介入できるところが特別なのです。
これを利用して、思い通りの自分の状態を手に入れる、ということを目指します。
そんな本でした。
具体的な例(呼吸法)を実践
具体的に呼吸法がいくつか載っておりまして、気持ちが落ち着く呼吸をやってみました。
すると、効果を知っていることも影響しているかもしれませんが、
本当に気持ちが落ち着いて、脈拍もゆっくりになり、リラックスしている状態になりました。
呼吸法の影響はバカにできないですね。
かなり効果的です。
たくさんの場面と対応する呼吸法が記載されていますので、
呼吸法を身につけるまでは手元に置いて、繰り返し見返したい本です。
今回読んだ本の内容は、話し言葉に近くてわかりやすいし、
丁寧な描写で呼吸法も実践しやすい表現となってました。
そういった親切さがやはりノウハウ本には大いに助けになりますね。
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