ユダヤは日本に何をしたか -我が愛する子や孫へ語り継ぎたい- 渡部悌治 著

ユダヤは日本に何をした-我が愛する子や孫へ語り継ぎたい-

渡部悌治 著

 

「ユダヤ」というキーワードでアレルギー反応を起こしてしまう人がいます。
私は別に何も思わないし感じないのですが、陰謀論としてネット上などで語られていることが
真実であるとしたら、そういった反応を示す理由もわからなくもないな、と思うのです。

この本を読んだ理由は、
私自身が陰謀論やトンデモ説が好き(単に興味深い)だから、ということと、
もしも陰謀的なものが本当に存在しているとして、自分の身を守るにはどう動くべきかを
あらかじめ知っておきたかった、というものです。

世界を裏で動かしているのはユダヤ資本だ、なんてことも目にしますが、
そういったことを実現できる力が彼らにはあるんだな、と思えば
学ぶべきこともたくさんありそうですよね。
そういうスケベ心もあったりして、
コレ系の本には興味を持って読んでいます。

よくある陰謀論的なやつ

いわゆる陰謀論というやつですかね。
こういうのは話半分に読んでみる、というのが私の立ち位置です。
とはいえ、こういう主張(現在の日本では表に出てこない視点)が存在する、
ということを認識して自分の中で吟味することを通じて、
現実世界とのバランスを取っているともいえます。
で、当書籍はフリーメイソンとかいろいろ陰謀論的な本とか記事を見かけたりしますが、
いわゆるそういった本の元になったんじゃないかっていう立ち位置の本でした。
陰謀論をトンデモ記事として受け取らないとしたら、ヤバイ内容です。
”先の大戦を大人として経験した著者が残した記録”
そんな体裁で書かれた書籍、といった印象を受けました。

全ては武器商人であるユダヤ系財閥が仕組んだ

内容に関しては、太平洋戦争を始めとした大きな戦争や紛争も
すべては武器商人たるユダヤ系の財閥が仕組んだことである、
という視点に立っています。
そして戦争当事国の日本やアメリカ、その他欧州の国々についても
後ろでユダヤ系財閥が糸を引いている…
そんなお話の展開。
ああ、いつものアレね、って印象でした。
ユダヤといえば強大な資本力、財閥、フリーメーソン…
確かにユダヤ系の人々は、金融方面での実務能力がすごく高い。
古代からユダヤといえば金融、金融といえばユダヤ。
「バビロンの大富豪」もユダヤ系(だったと思う、うろ覚え…)。
お金のノウハウはユダヤ系の資料に当たるのが手っ取り早いし確実。
そんな認識です。
荒野を彷徨い、他民族に迫害され続けてきたが故の、
生き残るための知恵、強さ。
これを獲得するプロセスとしては悲しいものがありますが、
長い歴史の中で、他民族と混ざり合い消えてしまうことがなかったという点に、
奇跡的なものを見ます。
それだけ選民意識が高かったのか、どういう意図だったのかはわかりませんが。

ユダヤ人の教えと大衆の隷属化

この本の読後感で心に引っかかったのは、
かつてよく読んでいた作家さんで本田健さんという人の本。
 ユダヤ人大富豪の教えについて書いていた人。
おっしゃっていることはご最もだと思い、読むことをオススメしたいですが、
この人のセミナーに入り浸っている人は、お金持ちになってないから入り浸っている…
精神的に依存してしまっているからお金持ちになる行動に繋がらないのかもしれませんが、
これってユダヤ系財閥が、それ以外の民族や社会からお金を集めている構図みたいだ、と
ふと思ってみたりしました。
圧倒的な知識とノウハウによって教え(何らかのメリット)を授ける代わりに
対価としてのお金を得る。
そこまではいいんですが、その後もずっとメリットを与え続けられてしまうと
自分で考えられなくなっちゃうのでは、という危機感を感じました。

日本社会もその影響下にあるのか

詳しくは本書を紐解いていただくとして、
日本の国全体を腑抜けにする、という「大いなる意志」。
その一端としての個人主義の普遍化。
太平洋戦争の敗戦後、GHQによって教育改革がなされました。
これによって戦前の価値観を全否定し、戦争を起こした日本という国は罪深い、
という意識を刻みつけられた国民。
これが長年続けられた結果、自国を大切に思うという感覚がない国が出来上がりました。
日本ってなんかダメな国、という印象を確かに幼い時に持っていました。
その後、色々なことを知るに従い、そうでもないこともわかりました。
ここ最近の体感としては、自分の頭で考えて判断するという大人が少ない様に思います。
会社の上司、同僚、部下も然りですが、自分の人生を外部に丸投げしている様な感じ。
そのくせ、不満は立派に持っている。
自分で考えられない状態=外部の存在(支配者?)に隷属
こんな図式がふと、頭に思い浮かんで、少々背筋が寒くなりました。
こうした社会の変化が全てユダヤ系の陰謀な訳がないですが、
ちょっとは自分の頭で考えて判断できる人が増えてほしいな、と
思ってしまうのでした。
こういう本を読むと、しっかり自分で情報を集めて判断して行動へ繋げることが
とても大切で、自分の人生を生きることにも繋がるんだなあ、なんて思います。
ちょっと本の内容からはズレてしまいましたが、
「自分の頭で考える」
ということの大切さにも気づかせてくれた本でした。

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